つちはんみょう

先月、山梨県早川町の野鳥公園に納品&取材にたずねたときに、レンジャーの戸田さんに教えてもらった絵本。

しでむし


わたくし、鳥の絵なぞ描いておりますけれども、む、む、虫はちょっと苦手なのであります。
苦手なのでありますが、わけあってこの絵本を購入してしまいました。

早川町を訪れたこの日、戸田さんと鳥を観察しに山や森を案内してもらったときに、シカの骨が骨格が判る状態で道に横たわっておりました。
肉はすでになく、骨と獣毛だけになっておりました。
おそるおそる覗き込むと、コガネムシみたいにキラキラした虫や、何種類ものアリのような虫、トンボをさらに引き延ばしたような虫、私には「虫だ」ということしかわからない虫たちが忙しく働いておりました。

戸田さんはその遺されたシカを観察しながら、まずカラスが来て尻から内蔵をこの辺りにひっぱりだしたんだろう、その内蔵に来る虫たちがまだここにいますね、こっちは蹄の中の骨と外側の軟骨、毛を分解する虫がまだ少しいますね、(あたりを見回して)あそこの斜面からずり落ちてこの向きでここまで引きずられたんでしょう、ウジ虫は肉がなくなったこの段階ではあまりみませんね、この骨の下にあるのは髄液ですよ、このシカの性別は、、、。

などと、骨と毛だけの手がかりからからいろんな事を読み取って、聞かせてくれました。
まるで2時間ドラマに出て来る監察医のようです!
川越に室生亜希子がいるのなら、早川町には戸田みきおがいるのですな。

野鳥を学ぶために自然のことも学んでいるわけですが、虫も避けて通れないんだな……。
やだな、きもちわるいな……。
でも避けて通れないよな。
けどやっぱりちょっときもちわるいな。
でも鳥を理解するためには…………。
わたくしの可憐な乙女心がミヤマカタバミのように葛藤するのでありました。

そんなところへこの絵本です。
かなりリアルに描かれていますが、なんといっても美しいのでついつい引き込まれてしまいました。
あぁ、私もこういう絵を描きたいなぁ……。

大阪に帰ってきてさっそく購入した、というわけなのです。
私の頭のなかの世界が、また少し広がったような気がします。
3秒以上みつめていられないページもありますが(笑)
2017年08月05日 *22:35│Comments(0)

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このブログは「ひるね」が書いています。

ラスポンチャスというキャラクターの作家をしていた2015年10月。絵本の取材のために入った山でアカゲラに出会ったのがきっかけで野鳥のとりこになり、それからというもの鳥の絵ばかり描いています。

「野鳥生活」という名前で百貨店などに出店しています。



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